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Heaven & Hell
デヴィッド・フィンチャー監督。
タイプ的には『奇才』タイプだろう。トリッキーな映像表現。独特の質感。
しかし近年、その『奇』は封印されつつある。
前作『ベンジャミン・バトン』では、それはファンタジックな美しさに集約され、そして本作では、いよいよもって普通の映画となっている。
ただし、その完成度は『普通』ではない。
成功と転落の物語を、成功と転落を同時に描いてしまうスピード感。
音楽と音響の絶妙さ。
物語自体は特筆すべき内容ではないけれど、できあがった映画は上質で、吸引力がある。
「若者たちの栄光と挫折、友情と裏切りの物語」
文章で書くとそれなりにエモーショナルな物語を想像するけれど、出来上がった映画はとてもドライで乾いている。そしてそれは主人公の心情の表れなのだろう。
彼にしてみれば、ぜんぜん『たいしたこと』じゃないのだ。
ただの遊び。目立ちたくて、もてたかっただけ。
いつの時代も若者を動かす、いつもの動機。
騒ぐようなことじゃない。
4/100
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