僕と妻の1778の物語
The Final Countdown
朔太郎は小説のことしか頭にない夢見がちな変人という設定はわかる。
ただいくらなんでも、あの『一生懸命がんばる小学生』みたいな言動はなんだろう。
ユーモラスというより滑稽、滑稽というより寒々しい。
それに加えてやたら手の込んだ『空想シーン』。
共演の竹内結子を始め、他の俳優のナチュラルな演技から明らかに遊離している。
もちろんこれは草彅剛の責任ではない。彼の出演シーンでも、自然でなかなかよいシーンもあった。
夫婦が迎える最後の時を描くのか。
変人朔太郎の突飛な日常を描くのか。
この映画をどういう映画にしたかったのかが、よくわからない。
『空想シーン』を作り込むヒマがあったら、その時間をお金を使ってもっと夫婦のこれまでを描き、感動の厚みを増す努力をした方がよっぽどよかったと思うけれども。
そんな大きなマイナスを抱えたこの映画だけれども、その失点をすべて取り返し、さらに大量点を加えているのが、『最強の4番打者』竹内結子である。
はっきりいって彼女におんぶにだっこの映画だけれども、それでよしと思えば、それはそれで楽しめてしまうのだから。まぁ、すごいです。
竹内・風吹ジュンの親子シーンだけでも、並の映画くらい感動できます。
だからよけいに。
5/100
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