エクスペンダブルズ
これはお祭りですよ。
企画したスタローンと、それに応えた回りの俳優たちの心意気だけで、もう満足です。
シュワルツェネッガーとウィリスの出番は確かに短すぎて肩すかしかもしれません。
でも、アクション俳優というキャラのかぶったあの3人。80年代にしのぎを削ったライバル、きっとお互いに煙たく、仲の悪かった時期だってあるにちがいありません。そんな3人が同じカットにおさまること自体、奇跡というかなんというか。観てはいけないものを観ているような緊張感を覚えてしまいました。
もちろん内容はどうってことありません。
撃ちまくって斬りまくって爆発して、それだけです。単純です。
でも、個人的にはもっと単純にしてもよかったと思います。敵であるはずの将軍のキャラ造形に含みをもたせてしまったために、最後の戦闘が単純に「悪をなぎ倒す」という構図にならず(本当に悪いのは現地の人ではないからです)、今ひとつ爽快感が感じられませんでした。
でも、そんなことは些細なことです。
出演者みんなが楽しそうだったのが、なによりも印象的でした。
最後の選曲も素晴らしいの一言。まさかあのツインリードをあんな大きな音で聴けるとは。
「帰ってきたぜ」
ほんとにお帰りなさい。これからもよろしくお願いします。
しかし、である。
『日本独自のエンディングテーマ』というものはもはや珍しくないし、イメージにあわない音楽を当てられてしまうことも、まぁ珍しくない。
だが、限度というものがある。
『男らしさ』を『粗暴さ』『けんかっ早さ』と勘違いしているあの男。その暴力を身近な弱者に向けていると、とかく噂のあるあの男。
そんなチンピラの音楽で、祭りに水をさした日本の配給会社。
お前たちは、この映画で描かれている『男らしさ』がまるでわかっていないということだな。
松竹、観ても理解できないなら、もう洋画の配給やめろ。
#259
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コメント
実は、アクションとエンタテインメントの参考として、初めてアクション物を見る為に映画館へ行きました。
ミッキー・ロークとジェット・リーが決め手になりました。
面白かった!です。
敵役はショボかったですけど、単純明快で無理なく楽しめました。
投稿: sintaro | 2010/11/05 23:51
>SINTARO さん
楽しんでいただけて、なによりでした。
歳をとったりキャリアを積んだりしても、もともとの自分たちの原点をちゃんと忘れずに「単純明快」な映画を創ってくれたのがとてもうれしかった映画でした。
最近は、アクション映画は下火ですからねぇ。
投稿: starless | 2010/11/06 10:12