ウォーリー
0と1と
おもうこととおもわれることと
たったひとつの役割を与えられ、それに従って生きるウォーリー。0と1と、それがルール。しかし700年のうちに少しずつ生じたゆらぎ。持つはずのない好奇心。それはバグなのかもしれないし、魔法なのかも知れない。
イヴも同じだった。たったひとつの指令を与えられ。0と1と。目の前にあるのは探査対象か排除対象。ウォーリーも例外ではなかった。
でもイヴは見た。緊急停止中の記録映像。そんな必要は全然ないのに。それなのにウォーリーは。雨の日も晴れの日も、嵐の中も雷の中も。ずっと心配して、寄り添っていたんだ。ちょっと乱暴で、ちょっと怒りっぽい、そんなイヴをずっと思っていたんだ。
たくさんおもわれていることを知って、ウォーリーは探査対象でも排除対象でもなくなった。おもうこととおもわれることと。それは作用と反作用。ウォーリーからイヴ、イヴからウォーリー。向きは逆で、強さは同じ。
バグだったら、基盤を変えれば治ってしまう。何もなかったかのように、戻ってしまう。でもパルスの閃きが、基盤を走る何かが。
奇跡が起こったのは、それが魔法だったからかもしれないね。
#199
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