イーグル・アイ
『起動しました』
「予想を裏切る」というと、いい場合も悪い場合もある。予告編を見れば誰もがアクション、それもポリティカルサスペンスよりのものを想像するであろう本作。ガッカリする人も多いだろう、なにしろSFなのだから。
SFの中でもわりとポピュラーなテーマ。映画においてもそれこそ「2001年宇宙の旅」のころから頻繁に取り上げられてきた、ある意味ありふれたテーマ。それに「テロ」と「情報化社会」という、これもまた21世紀の映画においてはありふれたテーマを組み合わせ、それをサービス満点のスピーディーでド派手な映像で仕上げたのがこの映画だ。
よくリアリティの無いものを「マンガのよう」というけれど、マンガが優れているのはそのスピード。リアリティなんか気にならないくらいのスピードで、押し切る面白さがマンガにはある。そういう意味では本作はマンガだ。話は完全にあり得ない展開だけれども、息つく暇のないほどの見せ場の連続で押し切っていく。
たしかにあり得ない。いくら高度に情報化したって限度っていうものがある。コンピューターで制御してもそこまでは無理でしょう。でもいいじゃないですか。アクションは派手だし、カー・クラッシュも大迫力(ちょっとダイハード4を思わせるけど…)。イラク政策批判?管理社会への警鐘?そんなのスパイス程度、多分考えてないでしょう。
「見ているときに面白ければいい」ただそれだけ。でもそれでいいでしょ、映画だもの。
#195
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投稿: 日本インターネット映画大賞 | 2008/12/27 10:06