« インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 | トップページ | ハプニング »

2008/06/15

ランボー 最後の戦場

Rb4 It's a long road...

すっかり忘れていた懐かしい旋律で幕を開ける。前作から20年、思ってもいなかった続編の登場。世界はその姿を変え、戦場も変わった。イデオロギーや国益のための戦い、大義や信念のための戦いは姿を消し、残っているのは戦いの理不尽さ、力で人を踏みにじる理不尽さ。ランボーの最後の戦場は、そんな醜い、現代の戦場だ。

ランボーだってわかっている。力では何も解決できない。だから「力」しか持たないランボーには何もできないことを。それでもランボーが選んだ道は「できることをやる」だった。解決にはならなくても、さらなる流血を生むだけであっても。プロフェッショナルとして、類い希な戦闘能力を持つものとして。目の前に助けを求める命があるのだから。

毒には毒を。圧倒的な武力には磨き抜かれた技術を。腐敗には誇りを。死には死を。

決して解決には向かっていないことを自覚しての戦い。不毛な流血。持っていき場所のない、やるせない怒り。上映前から話題となっていた、本作の残酷描写。執拗に描かれる肉体破壊。ランボーの怒りをたたきつけ、映像として表現するには、あれだけの描写が必然だったのだと思わされる。それだけ世界情勢の、そして人間の心の闇は深い。

政治的な内容を描いているようだが、決して何かのメッセージを発しているわけではない。善人面して声高に非難するのでもない。スタローンが強力に伝えてくるのは「できることをやる」ということ。静かな怒りを身にまとい、スタローンのその信念が、それのみが画面からほとばしる。

それは「ロッキー・ザ・ファイナル」から伝わるものと同じだ。映画人としては浮き沈みのあったスタローン。作品の出来不出来の波も小さくはない。それでもその「ぶれなさ」と「まじめさ」は、そしてそれを映画として表現する力量は、あなどれない。

#185

|

« インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 | トップページ | ハプニング »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104162/41542043

この記事へのトラックバック一覧です: ランボー 最後の戦場:

» ランボー 最後の戦場 2008-30 [観たよ〜ん〜]
「ランボー 最後の戦場」を観てきました〜♪ タイで孤独な生活を送るランボー(シルベスター・スタローン)の元に、ミャンマーの少数民族を支援する団体の一行が現れる。ミャンマーまでの案内を固辞するランボーだったが、一行の一員サラ(ジュリー・ベンツ)の思いに心打たれ目的地まで案内する。しかし、予定日を過ぎてもサラ達一行は戻ってこないとのニュースが入る・・・ 人気Blogランキング      ↑ 押せば、あのヒーローが帰ってくるかも!? Blog人気ランキングに参加してます。 ご訪問の際は... [続きを読む]

受信: 2008/06/23 07:52

« インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 | トップページ | ハプニング »