ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記
歴代アメリカ大統領のみが閲覧を許されてきた「秘密の本」の正体とは
「歴史の謎に挑む」
そんなイメージとは裏腹に、前作「ナショナル・トレジャー」は実にいい加減な作品だった。謎に挑んでいる割には謎解きは行き当たりばったり。知的な刺激がほとんど感じられない。ごり押しで進んでいるうちに、いつのまにか謎の方が勝手に解けている。楽しみどころが難しい映画だった。
そして続編である本作。その路線がさらに強化され、意外にいい感じになってしまった。謎解きはもはや不在。最初はこっち、つぎはあっち。世界中を股にかけ、どんな場所でも入り込み、百発百中で秘密を掘り出す。敵に追われれば驚異的なドライビングテクニックで切り抜け、最後は巨大な遺跡で追いかけっこやら水攻めやら。
いってみればイーサン・ハントを主人公にした現代版インディ・ジョーンズ。ベン・ゲイツは不可能のない男になってしまった。
そして脇を固めるのが、気の強い恋人とユーモラスな老父母。キャラもわかりやすく立っている。さらには人のいいFBIやら粋なアメリカ大統領やら。シリアスさを完全に排除して、コミカルなアクションアドベンチャーとして、何も考えずに楽しめるものとなっている。
バカは中途半端だといい加減だが、とことんバカになれば結果はついてくる。やっぱりお正月映画には、一本くらいこんなお金のかかった軽い映画があるとうれしいな。
#164
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