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2007/08/11

スケルトン・キー

Sk 彼女はこの家を理解できない

本作は一応ホラー映画に分類される作品だろう。そして本作は世界一怖いシーンの少ないホラー映画かもしれない。

なにしろ怖いモノが出ない。幽霊も、モンスターも、妖怪も、ポルターガイスト現象も、なにもない。流血もなければ痛いシーンもない、ホラーの要素がほとんどない。

にもかかわらず、恐ろしい結末を迎える物語の見事さはどうだろう。

信じている者にしかかからない。呪術は言葉であり言葉は呪術。本作のテーマはみごとに呪術の本質をとらえている。

「最近はみんな信じてくれなくて困る」

現代の映画は映像の力を得たかわりに言葉の力を失い、衝撃を得たかわりに呪術を失ったのかも知れない。衝撃は見た人に均等に伝わるが、呪術は信じる人にしか伝わらない。そして呪術を媒介する言葉を受け止めるためには、それを理解するための力が必要だ。

信じることなく呪術にもかからないなら、それにこしたことはないだろう。でも映画の中くらいなら、呪術にかかってみるのもおもしろいかもしれない。見ることの出来ない世界を見ることができるのだから。

人間の心こそが、その扉を開く「鍵」なのかもしれない。

#143

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