007/ゴールデンアイ
シリーズ第17作 1995年
【007】ピアース・ブロスナン
【 敵 】アレック(006、国際犯罪組織ヤヌス首領) オナトップ(ヤヌスの殺し屋)
【主な舞台】モナコ~サンクトペテルブルク~キューバ
シリーズ最長の6年間のブランクを経て、最後に登場したのは5代目ジェームズ・ボンド、ピアース・ブロスナンです。
永年にわたり候補者リストのトップに名を記されてきただけの事はあります。初めて演じたとは思えないほどの「違和感ゼロ」のボンドっぷりは驚異的。誰がどこから見てもジェームズ・ボンドにしか見えません。
映画のスケールも相変わらず。サンクトペテルブルクを戦車で暴走するシークエンスなどはシリーズ屈指の派手さであります。まぁ、その分クライマックスの秘密基地はこぢんまりしているのですが、シリーズの醍醐味である「世界を股にかけた」冒険が十分に楽しめます。
今回は敵方も充実。ショーン・ビーン扮するアレックは存在感抜群。また最近では「XーMENシリーズ」でお馴染みのファムケ・ヤンセンの、現在の姿からは想像もできない暴れっぷりが印象に残ります。「XーMEN」ではヒロイン的位置づけながらもちょっと年齢を感じさせてしまっていましたが、このころはボンドガールの名に恥じないお姿だったのですね。
そんな盤石の引き継ぎのなか、ボンドが変わらなかった分だけ変わってしまったのが彼を取り巻く「世界」です。
ソ連はもはや敵ではなく、新しいMからは「過去の遺物」としてその存在を否定される。挙げ句の果てにはマニペニーからもセクハラ呼ばわり。「おまえは何のために戦っているんだ」裏切り者の006から問いかけられても明確な答えは返せません。
「もはや世界はボンドを必要としていないのかもしれない」
最終コーナーを曲がり、ついにシリーズの終幕が見えてきた。終末に向けてブロスナンは突き進む、ひたすらにボンドらしく。
#130
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- マグニフィセント・セブン(2017.02.18)
- ザ・コンサルタント(2017.01.28)
- 本能寺ホテル(2017.01.23)
- アンダーワールド ブラッド・ウォーズ(2017.01.09)
- Year 2016(2016.12.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント