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2007/01/13

ブレイブ ストーリー

Bs 喜びがあれば、悲しみがある。

宮部みゆきがTVゲーム好きであることはよく知られていますが、その彼女がRPGゲームの世界観全開で描いたファンタジー小説の映画化が本作です。原作はその見かけとは裏腹にかなりの分量がある作品で、主人公の旅立ち、仲間との出会い、冒険と成長などが丹念に描かれていました。

当然そのままでは2時間という通常の劇場映画の枠内に収まるわけもなく、本作では物語の本筋であるワタルとミツルと運命の女神のストーリーに絞って映画化されています。そのため原作の大きな魅力であった「ヴィジョン」の世界や仲間たちとの冒険の部分がごっそり削られることとなってしまい、ワタルを変えることとなる「旅」の部分を充分に描くことができなかったのがなんとも残念でした。しかし本筋の部分は、やや物語が唐突に進む感はあるものの、なかなか上手くまとまっていたのではないでしょうか。

グラフィックはかなり良かったです。とくに空や雲や海などの自然描写が秀逸で、「ヴィジョン」の空気が感じられるような素晴らしさだったと思います。なかなかアニメーションを見る機会はないのですが、最近のアニメーションの技術水準は本当にすごいものがあります。

声優さんは有名人が勢揃いしていますが、特に気になるようなところはありませんでしたね。ワタル役の松たか子の、ワタルのお人好しさ加減がよくわかるおっとりした声は、個人的にはなかなか良かったと思います。

本作のテーマはその名の通り「勇気」です。「アニメ、少年、勇気」とくれば、いかにも子供向けな「勇気」の物語が想像されます。しかし本作のテーマを「子供向け」と一言で済ませてしまってよいのでしょうか。

本作では2種類の「勇気」が最後に対峙することになります。一つはそれこそ少年向けのアニメやマンガで描かれ続けている「困難に立ち向かい、乗り越える勇気」。そしてもう一つの、本作でワタルが最終的に選択することとなる勇気は「困難に向き合う勇気」でした。

全ての困難が「立ち向かい乗り越えて」いけるものではないことに気がついてしまった大人たち。そんな彼らにこそ、ワタルの選択の尊さは強く実感されるのではないでしょうか。

#123

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