16ブロック
16ブロック先まで証人を護送する。アル中刑事ジャックにとってさえ、それは簡単な任務のはずだった。
自分の中で、映画スターは主に3種類に分かれます。
まずは「大御所スター」。これは自分が映画を見始めた頃にすでに大スターだった人たち。クリント・イーストウッドやポール・ニューマン、チャールズ・ブロンソン、アル・パチーノなどがこれにあたります。
そして「若手スター」。自分が映画を見始めた以降にスターになった人たち。トム・クルーズやブラッド・ピット、ジョニー・デップなどなど大勢がこれにあたります。
最後が「同時代スター」。自分が映画を見始めた頃にブレイクして大物になっていったスター達。ハリソン・フォードやシルベスタ・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーなどがこれにあたり、3つのカテゴリーの中では最も愛着が深いスター達であるといえます。そして「同時代スター」の最後に当たるのがブルース・ウィリスでしょう。
思えば私の「同時代スター」達も歳をとりました。ハリソン・フォードも最新作「ファイヤーウォール」の中ではすっかりおじいちゃん風。シュワルツェネッガーはもはや立派な政治家。「ランボー4」などといまだに気勢を上げているのはスターローンのみ。ブルース・ウィリスにも本作でいよいよ「老け役」が回ってきました。
本作はアクション映画ですが、ブルースが過去に出演したアクション映画のような派手さはありません。舞台も限定されていますし、どちらかというとこぢんまりした映画です。しかし監督は「リーサル・ウェポン」シリーズを手がけたリチャード・ドナー。さすがはベテランといえる切れのある演出で、十分アクション映画として楽しめる作品となっています。
しかしブルースも最近はすっかり「寡黙な男」のイメージですね。「ダイ・ハード」の頃のにぎやかで口汚い彼の様子からは想像できません。それを補うかのように証人役のモス・デフがしゃべりまくります。いったいブルースの何倍のセリフがあったのでしょう。序盤は彼のおしゃべりがあまりにうっとうしく、ブルース扮するジャックが彼にうんざりする気持ちがよくわかります。
しかしそんな彼が映画の最後にはすっかり愛すべきキャラクターと化していたのは、「リーサル・ウェポン」で男の友情を描いたドナー監督お得意の手法だといえるでしょう。
派手な爆発も大がかりな破壊もないけれど、昔のアクション映画もこんなものでした。そして本作も、昔のアクション映画と同じように面白かった。
#111
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コメント
こんばんは。
ハリソン・フォード、シルベスタ・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー、そしてブルース・ウィリス…いつしか、みんな歳をとってしまわれましたねぇ。
しかし、アーノルドさん以外は、「インディージーンズ4」(?)「ロッキー・ザ・ファイナル」「ダイハード4.0」とがんばる、がんばる。
「ロッキー4」はさすがにスタントを使うようですが。
この話ではよれよれ刑事役だったので、歳相応の役になったのかと思ったのですが、カツラだったようですし、銃を持たせるとまだまだ頑張っています。
ストーリーにはあまり派手さはありませんでしたが、なかなか面白い作品に仕上がっていましたね。
最後のケーキもよかったです。
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきました。
投稿: 白くじら | 2007/04/28 23:24
コメントありがとうございます。
ここへ来てがんばり始めている人が多いのは、やはりいろいろ思う年頃に差しかかってきたと言うことでしょうか。
なるべくつき合っていこうと思う、今日この頃でした。
投稿: starless | 2007/04/29 09:06