ワイルド・スピード×3 TOKYO DRIFT
日本車が活躍する大ヒット・カー・アクション・シリーズ。いよいよ本国(?)日本に上陸。
そのバカっぽい内容とは裏腹に、メジャーのユニバーサルで製作され、2作目までで全世界で4億ドルを超える興行収入を上げ、DVDの累計売り上げが2000万本を超えているという大ヒットシリーズ。その最新作がいよいよ日本を舞台に製作された。
本作を観る上でもっとも楽しみにしていたのが、とんでもない描かれ方をするであろう日本の様子。しかしこれについては思ったよりまともだったかもしれない。
たしかに怪しい描写は多い。出てくる女性は高い露出度で怪しいメイク、国籍さえも定かではない。裏路地でたむろしているのは特攻服を着込んだ暴走族風の男達とこてこてのヤクザもの。
しかし今の東京にはあんな感じの女性が実際に存在するし、昔の映画で主人公に襲いかかってくる日本の敵といえば相撲取りか忍者・侍、女性はみんな芸者だった。「二度死ぬ」の頃から比べれば(40年も経っているから当たり前?)格段に実際の日本に近い描写となっている。ちょっと残念だった。
そして肝心のカー・アクション。今回はタイトルの通り「ドリフト」が大々的にフューチャーされている。街中の一本道で意味もなくドリフトで蛇行しながらチェイスするのはどうかとも思うが、峠道や狭い駐車場内でのジムカーナ風のレースシーンなどはなかなかのもの。前作までの長い直線をニトロふかしてアクセル全開な大味なレースシーンと比べるとかなり充実している。日本が誇るドリフト・キング土屋圭市がドライブするレースシーンに関しては、シリーズ最高の出来かも知れない。
当初製作が発表された頃には、いよいよ日本で大規模なカーアクションのロケが行われるかと期待したものの、結局はかなわなかった様子。本作の東京市街地でのカーアクションは巧みにCG処理されたもののようだった。
マッスルなアメ車をコンパクトな日本車が叩きのめすのがシリーズのお約束だったが、祖国日本を舞台にした本作では、なぜか最後にアメ車に花を持たせて終了。まぁ「謙譲の美」ってやつでしょうか。
日本人にはつっこみどころ満載のこの映画。一番すごいのはちゃんと全米公開されていること。一応初登場3位だし。アメリカの人たちこれを観てどう思ったかなぁ。
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