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2006/08/10

スーパーマン

Spm まもなく最新作「スーパーマン リターンズ」が公開される、スーパーマン・シリーズの第1作。

いわゆる「予習」というやつでしょうか。その予告編を見て大いに興味を誘われた「スーパーマン リターンズ」。しかし私はこのシリーズを1本も見たことがなかったのです。

この映画の公開は1979年。当時「スター・ウォーズ」や「未知との遭遇」「エイリアン」などに入れ込んでいた私にとって、原作がコミックで全身タイツ姿のヒーローはあまりに子供っぽく思えて(子供だったくせに)、あれだけのヒットだったにもかかわらずまったく無視を決め込んでいたのです。

本作は2時間30分近い、当時としてはかなり長めの映画なのですが、スーパーマンが始めて登場するまでに1時間も以上かかる、かなりスロースタートの映画となっています。そしてその前半にしっかり描かれているのがスーパーマンの生い立ちなのですが、ここがとても面白いのです。

自らの惑星を失ったスーパーマンは、ひとり地球に降り立ちます。そんな彼を我が子のように育ててくれたケント夫妻。地球における自分の存在意義に悩むケントとそれを見守る父母の姿が、まるで青春映画のように印象的に描かれています。スーパーマンの姿を見せないまま、退屈させずにここまで映画を引っ張る手腕は見事といえるでしょう。

そしてスーパーマン登場となるわけですが、清廉潔白でヒーロー然としたクリストファー・リーヴの演技がなんとも笑いをさそいます。このようなピュアなヒーロー像は、その出自が異邦人であるスーパーマンならではのものなのでしょう。

しかし本作の悪役であるレックス・ルーサーが現れるあたりから、どうも個人的にはこの映画に「乗れなく」なってしまいました。

レックス・ルーサーは「自称」世紀の大悪人ではあるものの、その悪人ぶりはあまり映画では描かれておらず、その行動はかなり「漫画的」なものです。本編で行う唯一の悪事である核ミサイルの乗っ取りも、部下の紅一点のメンバーのお色気を使って敵を足止めし、その隙にミサイルにコソコソ近づき、そっとボタンを操作して着弾点を変更するという、まるで「ルパン三世」のような手口。ルーサー一味のドタバタ喜劇のようなやりとりもまさに「漫画」そのもの。さらにクライマックスでは、地球を逆転させて時間を戻し、恋人を救うという離れ業。あんな事したら大津波や異常気象で地球壊滅ですよ。

思えば私が昔からアメコミものを敬遠していたのは、この「漫画っぽさ」が原因だったのでしょう。最近のアメコミもの「スパイダーマン」や「ファンタスティック4」「Xメン」などを楽しく見られたせいで「アメコミ嫌い」を克服したと思ったのですが、そうではありませんでした。

昔のアメコミ映画が「漫画」なら今のアメコミ映画は「劇画」。おなじように荒唐無稽な内容を描きながらも、そのタッチは大きく違うのです。ティム・バートンの「バットマン」が楽しめなくて「バットマン ビギンズ」が楽しめたのも全く同じですね。ジョーカーとスケアクロウの描き方の違いが両者の違いを象徴しています。

でも「冒険篇」もちゃんと見ますよ。なにしろツインパックですから。

#101

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コメント

こんばんは。

この作品では1話目らしくクリプトン星の話、地球での成長の話、そして活躍と話が進みますが、確かに前半のシリアスさは、レックスの一味が出てきた時から一変してしまいます。
最近のヒーローものでは完全なる悪が多いのですが、スーパーマンではかなりコミカルな敵が多いかもしれません。
なのでこんなレックスたちがワナを仕掛けてスーパーマンが引っかかったりすると「ちょっとまてー」とはらわたが煮えくり返りそうになったりして。(^^; しかもしようもないやり方でも、始まったら罠が大規模なだけにスーパーマンが解決しなければないないと。
まぁ、憎めない敵なんだなと思っています。

トラックバックありがとうございました!

投稿: 白くじら | 2006/08/10 22:23

>まぁ、憎めない敵なんだなと思っています。

これですよね、やっぱり。
007のスペクターだって、冷静に見れば「あんた何やってんの?」といった程度の陰謀ばかりですが、ファンは笑って許しますからねぇ。

投稿: starless | 2006/08/11 20:53

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