007/死ぬのは奴らだ
シリーズ第8作 1973年
【007】 ロジャー・ムーア
【 敵 】 カナンガ(サンモニーク大統領)
【主な舞台】 ニューヨーク~ニューオリンズ~サンモニーク
本作から3代目ジェームス・ボンド、ロジャー・ムーアが登場します。
個人的には最も見慣れているムーアですが、改めて本作を観ると、コネリーなどと比べてベビーフェイスとでもいいますか、とても「カワイイ」顔をしているのが印象的です。
そんなルックスを反映してかムーアのボンドは、冷酷度ダウン、いやらしさアップ、ひょうきんさアップといったところでしょうか。なにしろムーアボンドの初登場シーンはいきなりベッドシーンですからたいしたものです。ただ甘いわりに崩れてしまわないのは、さすが英国産といったところでしょうか。
そんな新ボンドの門出となる本作ですが、前作同様なんとも冴えない仕上がりといっていいでしょう。敵側が全員黒人というのも異色ですが、本作の特徴はブードゥー教やタロットカードなど全編に漂うオカルトムードでしょう。そしてそれが神秘性を高めるのではなく、ひたすら野暮ったくなってしまっているのが悲しいです。
アクションシーンもあまり特筆すべきものはなく、見せ場であろうボートチェイスなども、面白いようでいて何となく間延びしており、間に挟まれるペッパー保安官のコメディーシーンも緊張感を大いに削いでくれます(まぁ、つまらないわけじゃないんですが。くどいんですよね)。
総じてボンドのソフト面、コミカル面を強調しすぎたのかもしれませんね。結局、冒頭のMとマニペニーのムーア邸襲撃シーンが一番おもしろかったです。
つぎの「黄金銃」も観るのつらいなぁ。
#093
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