クリムゾン・リバー
フランスの山岳地帯、大学を中心とした村ゲルノンで惨殺死体が発見される。パリから派遣されたニーマンス警視が捜査を始めるが、関係者の協力も得られず捜査は暗礁に乗り上げる。
本作のDVDのキャッチコピーなどを見ると、本作を「アクション・サスペンス・スリラー」などと紹介しているものが見られます。このように3つのジャンルをつなぎ合わせて紹介されることからも分かるように、本作は何とも展開の分かりにくい映画なのです。
冒頭、いきなり惨殺死体のクローズアップから始まるというとんでもないメインタイトルからして、いわゆる猟奇殺人、サイコパス系のストーリーを予感させます。そして舞台はいかにも欧州的なゲルノン村に移るわけですが、その宗教的かつ重厚な風景は「ひょっとしてオカルトかも」と思わせるだけのおどろおどろしさがあります。
その後も「悪魔」だ「消える死体」だとオカルトっぽい展開が続くのですが、結局は秘密結社(彼らが第三帝国の再建を目論んでいたのかは分かりませんが)の内輪もめという真相に行き着くことになります。
これを「読めない展開」ととるか「散漫な展開」ととるかは人それぞれでしょう。個人的には二人の刑事が出会う当たりまでは、とてもワクワクしながら楽しんでみることができました。ただ後半は「急ぎすぎ」だったかもしれませんね。前半の色々な伏線があまり効果的に生かされることなく終わってしまった印象があります。「はいカーアクション、次は犯人登場で、はい雪崩がきて、生き埋めに救出に、はいご苦労様でした」。サービスし過ぎです。
双子の設定もどうでしょうか。これって結局ファニーを悪者にしたくなかっただけの設定ですよね、彼女はそうまでして救うほどのキャラクターとして描き込まれてはいなかったと思うのですが。ジャン・レノとの絡みも中途半端でしたし。後半の怒濤の展開の中に、さらに双子を持ち込んで観客を混乱させただけだったような気がします。
それとも「驚愕のラスト」に拘りすぎましたかね。いいじゃないですか、アクション映画で。あそこまでやったんですから。欲張りすぎです。それにしても村は雪崩でどうなったのでしょうか。二人は和やかに犬の話してましたが。
でもヨーロッパの綺麗な景色は和みますね。綺麗でおどろおどろしくて、アクションも乱闘あり銃撃あり自動車あり。久しぶりの雪山アクションも見れて、なんか満足でした。
#069
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