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2005/07/31

テイキング・ライヴス

taking アンジェリーナ・ジョリー扮するFBI捜査官が、プロファイリングを駆使しながら「他人の人生を乗っ取る(テイキング・ライヴス)」連続殺人犯を追いつめるサスペンス映画。

本作の犯人は、定期的に自分と年齢や背格好の似た身よりの少ない人間を殺害し、そのあとその被害者になりすまします。通常の連続殺人犯のように身を隠すのではなく、犯人がその姿を変えていくわけです(まぁ整形したりはしないので、昔の知り合いにはばれてしまうのですが)。

対するのはアンジェリーナ・ジョリー扮するFBI捜査官スコット。FBI・女性・プロファイラーとくれば、「羊たちの沈黙」のクラリスが当然に連想されます(乗っている車まで同じだし)。でも、真面目そうなクラリスとちがって、スコットは不思議系。死体の発見された穴の中で死体と同じ位置に寝そべって瞑想したり、被害者の写真を眺めながら食事をしたり。推理をめぐらすときのスローモーションを使用した演出や、ジョリーの霞のかかった瞳とも相まって、いかにも「常人にはない力を持った捜査官」といった雰囲気を醸し出しています。

映画自体は、登場人物も少なくいため最初から容疑者は絞られています。いわゆる「どんでん返し」を期待する向きにはあまりお勧めできませんが、サスペンスとしては悪くはないと思います。監督は整合性のある映画作りを目指したようで、犯人の行動についてもフラッシュバックなどを使用しながら丁寧に説明されます。映画を見終わったあとに疑問が残るようなことはあまりないと思われます。

残念なのは、スコットの活躍があまり見られなかった事でしょうか。最終的には彼女が事件にけりを付けることにはなりますが、どちらかというと彼女の方が事件に振り回された印象が残ってしまいました。これが「スコット捜査官シリーズ第2弾」とかであれば、「彼女が初めて痛手を被った事件」としてこういうエピソードもありかなとは思いますが、今回が初登場なのですから、もう少しプロファイラーとして活躍するシーンも入れてあげて欲しかった気がします。

スコットは女ゆえに敗れ、女ゆえに勝った。そんな映画でしょうか。

最近、どうも「どんでん返し系」の映画を見ることが多かったせいが、映画を疑り深くみるクセがついてしまっているようです。実はこの映画、私は最初からスコットが犯人だと思っていたのです。劇中描写されているスコットの様子って、いかにも「犯人の心の闇をのぞきすぎて、闇に取り込まれようとしているプロファイラー」って感じじゃないですか。それに「スコットが犯人と同じ左利きである事」を描写するシーンもたくさんありました。冒頭(犯人の最初の事件が描写されている)で男であることが明示されている犯人が実は女だったらビックリしますしね。

『独自のプロファイリングによって「なりすまし殺人犯」に行き着いたスコットは、犯人を殺害。以後、さも「なりすまし殺人犯」がまだ事件を繰り返しているかのように、定期的に「なりすまし殺人犯」と同様の手口で殺人を繰り返し、自分で捜査に加わっていた』

なーんて事を考えながら見てしまいましたので、あの人が犯人だとは気がつきませんでした(笑)。まぁ、おかげで「最後のオチ」は想定できましたけど。

もう少し、素直な気持ちで映画を楽しまなければいけませんね。

#034

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コメント

こんばんは。

人様がレビューしている作品って、なぜかすごく観たくなりますよね。(←私だけ?)
この作品もDVDを手に取っては棚に戻し、手に取っては棚に戻し、を繰り返した作品です。

なんか薄っぺらそうな匂いがしてきたんです。(笑)
キーファー・サザーランドが出演しているあたり、なんとも薄っぺらそう・・・。
未見な上に、出演者で勝手に想像しているのですが、キーファーが犯人な感じがして・・・。まさかね。(笑)
キーファーが犯人じゃないなら、観てみたいです。
で、勝手なお願いですが、キーファーが犯人かどうかだけ教えてもらえませんか?

投稿: つっきー | 2005/08/02 00:18

犯人ではありません。
ということは、あと犯人候補はほとんどいないのです。犯人探しという点から言うと「薄っぺら」かもしれませんね。

あと、一見猟奇的な映画のようですが、直接的な犯罪シーンはあまり出てこないので、「こわさ」の点でも、ちょっと物足りないかもしれません。死体は出ますが。

> 人様がレビューしている作品って、なぜかすごく観たくなりますよね。(←私だけ?)

私も、つっきーさんのところでぽつりぽつりと映画探しをしていますよ。例の「CUBE」とか。もうすぐディレクター・カット版が廉価版再発されるようなので「アマデウス」も見てみようと思っています。
たまには、真面目な映画も見なければ(笑)。

投稿: starless | 2005/08/02 01:27

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 何だろう・・・ストーリー自体斬新なものではないためか、ある程度読めてしまう。こうなればアンジーの魅力を追い求めるしかない!  途中、ドッキリするシーンが数箇所。とにかく冒頭の回想シーンからすごいのだ。ドッキリ度はホラー映画以上かもしれない。そして、痛々しい映像のオンパレード。今年の痛い度ランキングは『パッション』『テキサス・チェーンソー』に次いで第3位くらい。ドッキリ度はトップクラスかもしれな... [続きを読む]

受信: 2005/07/31 13:27

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