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2005/06/17

宇宙戦争/H.G.ウエルズ

twotw まもなく公開されるスティーブン・スピルバーグ監督の「宇宙戦争」の原作。

物語は極々シンプル。19世紀末のロンドン。突如火星から飛来したカプセルから火星人が出現。戦闘用のマシーンに乗り込むと、ビームと毒ガスで地球人を攻撃し始める。なすすべもなくやられる地球人。軍隊の攻撃も歯が立たず、逆に粉砕される。ところが数日後、地球上の細菌に抵抗力の無かった火星人は、全員感染症になって死んでしまった。おわり。

この小説がすごいのはストーリーじゃないんです。この小説が発表されたのは1898年、つまり今から107年も前なのです。「宇宙戦争」は世界で初めて書かれた「異星人が地球を侵略する話」だったのです。

映画版「宇宙戦争」は舞台は現代のアメリカに変わり、相手も火星人ではなく、結末も小説とは異なるようです。トム・クルーズもダコタ・ファニングも小説にはないキャラクターです。となると、あえてウエルズの「宇宙戦争」を原作とした理由って何なのでしょう。タイトル以外は原作との共通点って「異星人に攻撃される」という点だけなのですよ。偉大なる先輩に敬意を表したのでしょうかねぇ。

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コメント

これは私が小学生(いったい何十年前!)にも読んだ小説(子供用)が初めての出会いでした。
無敵で圧倒的な殺戮マシーンでもって人類に向かってくるのは子供ながらに恐怖を感じました。おかげで宇宙、そして異星人は怖いもの、人類は異星人に比べると遅れているという刷り込みが行われてしまったかもしれません(笑)。

トム・クルーズをヒーローにするだけなら「宇宙戦争」の名前を使わないで欲しかったと思いますが、相変わらず情報がひたかくしなのでよくわかんないですね。とりあえず飛来してくるのではなく、それは昔で地下で眠っていたようですから最初から違ってそう。
少し不安を持ちながらも公開を待つ今日この頃でした。

投稿: ぽこ | 2005/06/19 12:00

小学生にこの小説はちと重すぎやしませんかね。子供向けとは言っても「火星人が死ぬと、さらわれていた人々はみんな無事に帰ってきました」とかなっているわけじゃないでしょうから。
わたしなんかそのころは「UFOにさらわれた牛の死体には血が一滴も残っていませんでした」なんてのを読んでいましたから、ほのぼのしたものです。
最初の「怖い」異星人は、「エイリアン」ですね。

> それは昔で地下で眠っていたようですから最初から違ってそう。

えっ、あれ地下にいたのですか?
予告編を見て、てっきり雷とともに落ちてきたのかと思いました。
でもあんなでかいの落ちてきたらすぐ気がつきますよね。
地下で眠っているというと、なんかラグクラフトみたいでやな感じです。

投稿: starless | 2005/06/19 13:31

「エイリアン」は異性人がまた凶悪なことを再認識させられたような作品でしたね。

地下からというのはチラシなどに載っていたのですが、

「稲妻の1つが地上に達しその下で巨大な何かが大地を震わせ…」
「トライポッドが地底からその姿を現し…」

という言葉がありました。
昔からいたかどうかはどこかで読んだような気がしていたのですがチラシにはありませんでした。

投稿: ぽこ | 2005/06/19 16:29

わかりました!

「前回(19世紀末)の地球侵略が失敗に終わった際、体力のあった火星人は地中にもぐって仮死状態となり、ゆっくりと地球への適応をはかった。そして100年。ばっちり免疫力を身につけた火星人は逆襲を始めたのである」

てなかんじで、実は「宇宙戦争」の続編だったりして。

投稿: starless | 2005/06/20 00:00

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