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2005/06/30

宇宙戦争

wotw スター・ウォーズ エピソード3と並ぶ、この夏最大の話題作。スピルバーグ監督を中心としたおなじみの製作スタッフに、主演はトム・クルーズとダコタ・ファニング。まさに死角なしの一本。

原作はH.G.ウエルズが1898年に発表した同名小説。宇宙から飛来した謎の異星人が一斉に人類を攻撃。人類に明日はあるのか。

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2005/06/26

スター・ウォーズ アナキンの謎

ここではアナキンにまつわる2つの謎について考えてみる。ひとつはアナキンの父親について、もうひとつは「選ばれし者」についてである。

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スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐

ep3 欠落していた断片が埋まり、28年かけてやっとその全貌が姿を現した。今年一番の話題作であろう「6作中の3作目にして最終作」、ついに登場である。

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ミュージックバトン

いつも楽しく読ませていただいているブログ”つっきーの徒然草”のつっきーさんより、ミュージックバトンを受け取りました。

いわゆる「チェーンメイル」のブログ版といったところでしょうか。5つの質問に答え、つぎの5人にバトンを渡す、といったものです。その名の通り、質問が全て音楽にまつわるものであることが特徴です。

Q1 コンピューターに入っている音楽ファイルの容量

確認してみたところMP3を中心に、1.89GB(465ファイル)となっています。

家ではCD、出先では「GIGABEAT」という東芝のMP3プレイヤーで音楽を聴くのですが、PC内のファイルは全て、「GIGABEAT」に転送したもののバックアップになります。今のPCはHD容量が20GBで「GIGABEAT」と同容量のため、HDの残量を見ながらPCからCD-Rにファイルを移動させています。これが面倒なのです。

Q2 今、聴いている曲

Pink Floyd の「Shine On You Crazy Diamond」です。

Pink Floydは音量を上げ目にして、水につかるかのように、あのリバーブのかかった音に浸るのが気分がよいです。音楽を楽しむだけでなく、音も楽しめるグループです。

Q3 最後に買ったCD

「臥龍點睛(がりょうてんせい)」 陰陽座 です。

日本のヘヴィーメタルバンドで、陰陽道や妖怪などを楽曲のコンセプトの核にしています。SEX MACHINEGUNSとならんで、滅び行く日本のヘヴィーメタルの中で、今後の成長が望める数少ない存在。ライブなどを見るとまだまだのバンドなのですが(特にギターの2人、もっとがんばろう)長い目で応援しています。

Q4 よく聴く、または特別な思い入れのある5曲

これが一番の難問ですね。「思い入れ」で選んでみました。

1 「Into The Arena」 The Michael Schenker Group

私にギターのすばらしさを知らしめたマイケル・シェンカー。彼の1stソロアルバムからインストゥルメンタルを選んでみました。初めてこの曲を聴いたときには、ヴォーカルが入っていないことに気がつきませんでした。それだけ彼のギターに耳を奪われたのですね。ここが私にとってロック、とくにハードロックとヘヴィーメタルへの入り口となりました。

2 「Kill The King」 Rainbow

私にとってのもう一人の最重要ギタリスト、リッチー・ブラックモア。一般的にはDeep Purpleのギタリストとして知られていますが、ここでは大好きなRainbowのナンバーから選んでおきます。目立ちたがり屋なお山の大将が多いギタリストのなかでリッチーの偉いところは、自分以外のメンバーにも自分と同等以上の実力者を起用することです。この曲の頃のRainbowでは、ドラムの故コージー・パウエル、ヴォーカルのロニー・ジェイムス・ディオそしてリッチーが、相乗効果でものすごいパフォーマンスを見せていました。まさに「ハードロックの黄金時代」でした。

3 「Rock Hard Ride Free」 Judas Priest

3番目はヘヴィーメタル界からの代表としてJudas Priestを選びました。大好きな曲はいろいろあるのですが、ここでは初めてリアルタイムで聴いたアルバム「Defenders Of The Faith」からの曲を選びました。このアルバムはとにかくギターの音が素晴らしく、高度に構築された楽曲も非の打ち所なし。ヘヴィーメタルの美の極致ですね。

4 「Siberian Khatru」 Yes

ハードロックと並んで大好きなプログレッシブ・ロック(通称プログレ)からはYesのこの曲を選びました。Yesの魅力はメンバー5人が対等に力をぶつけ合う高度なアンサンブルでしょう。ロックの常識を覆すような複雑怪奇な楽曲がここにあります。

5 「Starless」 King Crimson

最後はプログレからもう一つ、King Crimson の一番好きなアルバム「Red」から一番好きなこの曲を選びました。”Starless And Bible Black”と歌われる歌詞そのままの真っ暗な曲です。暗い曲が嫌いな人は間違っても聴いてはいけません。この曲のざらっとした荒涼感に惹かれるのですよね。

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2005/06/25

アビス/完全版

abyss ジェームズ・キャメロン監督の海洋SF。沈没したアメリカの原子力潜水艦救出のために、SEAL(アメリカ海軍特殊部隊)と付近で作業中だった海底油田採掘チームが合同で現場に向かう。潜水艦乗員の死亡が確認されたのち、潜水艦の機密がソ連に漏れることをおそれた米軍は、潜水艦に搭載されていた核弾頭を使用して艦を破壊することに。核の使用に反対する採掘チームとSEALの間に緊張が高まる中、嵐により彼らの乗った海中基地は孤立。そのとき海溝の中から謎の生命体(異星人)が現れる。

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2005/06/21

レイダース/失われたアーク

raiders-r  監督は「JAWS」のスピルバーグ。製作総指揮は「スター・ウォーズ」のルーカス。主演は同じく「スター・ウォーズ」のハン・ソロ役ハリソン・フォード。当時の私にとって(そして他の多くの人にとっても)まさに夢の映画でした。

いまだかってこれほど期待した映画はありませんでしたし、その期待にこれほどまでに応えた映画もありませんでした。

この映画の魅力は冒頭にある15分程度の「チャチャポヤン戦士の寺院」のエピソードに凝縮されていると言っていいでしょう。侵入し、奪い、追われ、逃げる。まさに冒険活劇以外の何者でもありません。危機また危機、その間にはさまれるちょっと笑えるシーン。この配分が絶妙でしたね。

このあと2作が作られた「インディ・ジョーンズ・シリーズ」のストーリーに共通している要素は、「聖なるもの」を悪者と奪い合うことと、「聖なるもの」に敬意を持てなかった者が最後に怒りに触れ破滅すること。アクション映画がこのようなオチで終わることは人によっては不満もあるかもしれません、「結局インディは悪者に負けてるじゃないか」と。でもインディは考古学者ですから。考古学者として「聖なるもの」への敬意を失わなかったからこそ、インディは生き残ったわけです。

「人智を超えるもの」の存在する余地を残しておいたほうが夢があるとは思いませんか。

#020

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2005/06/17

宇宙戦争/H.G.ウエルズ

twotw まもなく公開されるスティーブン・スピルバーグ監督の「宇宙戦争」の原作。

物語は極々シンプル。19世紀末のロンドン。突如火星から飛来したカプセルから火星人が出現。戦闘用のマシーンに乗り込むと、ビームと毒ガスで地球人を攻撃し始める。なすすべもなくやられる地球人。軍隊の攻撃も歯が立たず、逆に粉砕される。ところが数日後、地球上の細菌に抵抗力の無かった火星人は、全員感染症になって死んでしまった。おわり。

この小説がすごいのはストーリーじゃないんです。この小説が発表されたのは1898年、つまり今から107年も前なのです。「宇宙戦争」は世界で初めて書かれた「異星人が地球を侵略する話」だったのです。

映画版「宇宙戦争」は舞台は現代のアメリカに変わり、相手も火星人ではなく、結末も小説とは異なるようです。トム・クルーズもダコタ・ファニングも小説にはないキャラクターです。となると、あえてウエルズの「宇宙戦争」を原作とした理由って何なのでしょう。タイトル以外は原作との共通点って「異星人に攻撃される」という点だけなのですよ。偉大なる先輩に敬意を表したのでしょうかねぇ。

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2005/06/15

ブラックホーク・ダウン

blackhawk 1993年、ソマリア内戦に軍事介入したアメリカ軍のヘリコプター(ブラックホーク)が作戦行動中に撃墜された実話を、リドリー・スコットが映画化したもの。

内容は、徹底したアメリカの負け戦の描写である。敵の本拠地に強襲をかけた際にブラックホークが撃墜され、アメリカ軍の誇る精鋭デルタ・フォースとレインジャー部隊が救出に向かう。そこに押し寄せる数千人のソマリア人民兵。救出部隊は孤立してしまうが、なんとか別の救援部隊が駆けつけるまで持ちこたえ、命からがら逃げ出す。これだけ。2時間以上にわたってひたすらこの市街戦が描かれる映画なのである。

インターネットの映画関係のサイトでこの映画について論じられるとき、よく論点となっていることがある。「この映画はアメリカの軍事介入を肯定するものであるか?」「この映画はアメリカを礼賛するものであるか?」

リドリー・スコットがどのような政治信条を持ち、ソマリア派兵についてどのような意見を持っているのか私は知りませんが、この映画の中で語られているのは、「彼ら(アメリカ兵)は仲間を守るために戦っているだけである」という一点のみだと思われます。

実際この映画を見てみれば「仲間のため」というのが嘘でないことが解ります。これはヒロイックな自己犠牲などではなく、「それしかできない」のです。この映画に描かれている市街戦の現場はまさに大混乱状態です。指揮系統も乱れ、そこには正義や大義はありません。そこにあるのは「撃たれる前に撃て」「なんとかして生き延びろ」という人間の生存本能だけなのです。つまり仲間の命と自分の命を守ること以外にできることなど何もないのです。

リドリー・スコットは映画の中に戦場を再現し、彼らが「とにかく自分と仲間が生き延びるためにがんばった」ことを描いただけなのではないでしょうか。「軍事介入が正しいのかどうか、アメリカが正義なのかどうかはともかく、彼らはがんばったのだ」と。

リドリー・スコットにとって、軍事介入の是非は彼がそこで述べるべき事では無かったのでしょう。それらについては、この映画を見たアメリカ人が各々考えればいいことなのですから。自国の優れた若者をこのような地獄に送り込んだ当事者として。

#019

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2005/06/13

OCTAVARIUM/DREAM THEATER

octavarium 時は1989年、暗黒の90年代が訪れようとするまさにその時、ドリーム・シアターは登場しました。

初めて「When Dream And Day Unite」を聴いたとき、「何かメタリカにイングヴェイが加入してラッシュのカバーやっているようなバンドだな」と思った記憶があります。ある意味「笑ってしまうような」曲を演奏するバンドだったのです。私の周りでも一部の物好きな連中が「ねぇねぇドリーム・シアターって知ってる?」と盛り上がっていた程度だったが、そのB級っぽさゆえに応援したくなるバンドでした。

その後ヴォーカリストの脱退とともにドリーム・シアターは沈黙。解散したと思ってあきらめていたところに届けられたのが「Image And Words」。

まさに起死回生の逆転ホームラン。ドリーム・シアターが大化けした瞬間である。バンド自身もこれ以上のものは今後も作り得ないであろう、10年に1度クラスの大名盤だった。ヘヴィー・メタルがシーンから駆逐され始めたこの頃、ドリーム・シアターは私にとって暗闇に差すひとすじの光でした。

そのドリーム・シアターが90年代の暗黒に飲み込まれ始めたのは「Awake」から。チューニングの下がった濁ったギターに埋め尽くされ居場所のなくなったケビン・ムーアは脱退。ドリーム・シアターは混沌の中に沈んでしまった。

そしてアルバムを買ってはがっかりすること10余年、今月8枚目の「OCTAVARIUM」が発売になった。

このアルバムはギターがやや引き気味で、その分キーボードにスペースが与えられたような印象。せっかく凄腕のキーボーディストがいるんだから、もっと活躍させなきゃもったいない。ギターと間奏でバトルするだけのキーボードなんて不要です。

ヘヴィーな曲でもギターのリフ一辺倒ということはなく、各パートの演奏が楽しめる。久しぶりに何回も聴きたくなるいいアルバムでした。

すっかりギターの悪口ばかりになってしまったようですが、私はジョン・ペトルッチはいいギタリストだと思うのですよ。よく「ギターが歌う」といいますが、彼のようにギターを歌わせることができる人って少ないですよ。だからもったいなくて。

個人的には「やっと景気の底を打ったか?」といった感じです。はやく混沌から抜け出して、また輝きを取り戻して欲しいものです。

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2005/06/11

キングダム・オブ・ヘブン

kingdom リドリー・スコット監督の歴史超大作、というと「この間グラディエーター撮ったばかりじゃん」と誰でもが思うでしょう。私の感想としては「ドラマ性のグラディエーター、スケールのキングダム・オブ・ヘブン」といったところでしょうか。

父との再会を機に十字軍の騎士となった鍛冶屋のバリアンは「天の国」エルサレムに向かう。このときエルサレムを統治していたキリスト教徒の王は、イスラム教徒のリーダーであるサラディンと互いに尊敬の念を持っており、宗教の壁を超えて和平を結んでいた。両宗教の聖地であるエルサレムは、微妙なバランスの上で両教徒で共有されていたのである。しかしキリスト教徒の中の反イスラム勢力は、エルサレム王の死とともに実権を握りサラディンに宣戦布告、ついにキリスト教徒とイスラム教徒の全面戦争となるのである。

このような中でのバリアンの波瀾万丈の人生を描いた物語な訳ですが、正直ストーリー的にはそんなにおもしろみ、深みのあるものではありません。一人の男の復讐劇を描いた「グラディエーター」の方がドラマとしてはおもしろかったです。当時の対立を現在の対立に重ね合わせるところも、ありきたりといえばありきたり。

しかし本作が圧倒的に優れているのは、製作費1億5000万ドルをかけた映像のスケール感でしょう。本当に「見ているだけで感動する」ような映像なのです。平凡な物語でも圧倒的な映像で語られると退屈しているヒマなどありません。特に後半のエルサレム包囲戦は、ロード・オブ・ザ・リングの戦闘シーンを凌駕しているのではないでしょうか。地を埋める騎馬軍団、天を埋める矢と砲弾、ものすごい物量に見ている方が押しつぶされそうです。

撮影にはとんでもない苦労があったでしょうね。ぜひDVDでメイキングを見てみたいものです。

やっぱりリドリー・スコットはすごい。でも、製作費回収できるかな。

#018

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2005/06/09

A.I.

ai 故スタンリー・キューブリックの企画をスティーブン・スピルバーグが映画化したSF映画。キューブリックとスピルバーグ、どう考えても芸風の違う2人がなぜ同じ企画に興味を示したのか気になって、当時劇場に足を運んだ映画です。

不治の病で一人息子を人口冬眠(?)保存中の夫婦。その悲しみを紛らわせるために、人を愛する機能を持った新型ロボット「デイビッド」が作られた。母を愛することをインプットされたデイビッドに対してはじめは抵抗を持った母も、やがてその愛を受け入れるかに思えた。が、ある日奇跡的に病から回復した実の(人間の)息子が家に帰ってくると、家族のバランスは一気に崩れ始める。

冒頭で「永遠の愛をインプットされたロボットを作るなら、その愛を受ける人間の側にも責任が生じる」をいうようなセリフがありますが、デイビッドの永遠の愛に対して母はどう答えるのか、人間にとって「永遠の愛」とは何なのか、この点がこの作品の問題提起なのでしょう。

スピルバーグの意図は分かりませんが、わたしには「永遠の愛とはグロテスクなものだ」と思えました。数十年という短い寿命をあっという間に駆け抜ける人間にとって「永遠」などという概念は無いに等しいでしょう。逆にそうであるからこそ、たまたま出会ったもの同士の間で生まれる「一瞬の愛」がかけがえのない価値あるものになるのではないでしょうか。移ろいやすい人間同士だからこそ、いまある愛を大事にできるような気がします。

これに対してデイビッドの愛は、人間にとって無限とも思える期間続くものです。相手が心変わりしようがどうしようがお構いなく、ひたすらの純愛なわけです。これを受け止めるのは人間には無理でしょう。お母さんがデイビッドを山に捨てに行った気持ちもわからなくもありません。私に言わせればこれは「愛」ではなくて「妄念」ですよ。

この映画が「永遠の愛のグロテスクさ」を描こうとしたものならば、キューブリックの企画というのもうなずける話です。デイビッドをけなげに描けば描くほど不気味に見えてくるわけです。でもこれは「スピルバーグ」の映画ですから。少年を救われないままにしておくとも思えないのです。

物語の後半、2000年後の地球では人類が氷河期で絶滅していました。人類を調査するために地球を訪れていた宇宙人は、氷河の中からデイビッドを掘り出します。デイビッドのメモリーを読みとった宇宙人は、一日しか保たないお母さんのクローンを作りあげ、デイビッドはお母さんと一緒に幸せな一日を過ごします。

本来このパートは、デイビッドの「妄執」を解き放つ「お祓い」になるべきだったんじゃないでしょうか。「いくらロボットだからといって2000年以上もこんな気持ちで居続けるなんてかわいそうじゃないか」と気を回した宇宙人が、昔の家をそっくり再現し、クローンのお母さんも作る。何も知らずに目を覚ましたデイビッドは、ついにお母さんに愛されることができました。デイビッドが幸せな気持ちで眠りについたところで宇宙人が彼の機能を停め、「やっとこれで成仏できるね」となって終了。これなら最後になんとかデイビッドも救われ、スピルバーグらしいオチもつけられたと思うんですよ。

でも本作では、目覚めたデイビッドに対して宇宙人は「お母さんはもう死んでしまったこと、ここは本当の家ではないこと、遺体の一部からつくったクローンは一日しかもたないこと」をきっちり説明します。そしてそれにも関わらず、デイビッドは宇宙人に母のクローンを作ることを強要するのです。そしてお母さん(のクローン)と再会したデイビッドは、実に幸せそうな一日を送るのです。

私には「不気味」にしか思えませんでした。スピルバーグ、こんな終わり方でいいの?あれでデイビッドは救われたのでしょうか?

#017

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2005/06/05

タイタニック

titanic 世界歴代興行収入第1位(約18億ドル)。アカデミー賞11部門受賞。制作費約2億ドル。まさに「モンスター」映画です。日本でも記録的な大ヒットでした。

監督は「ターミネーター」のジェームズ・キャメロン。豪華客船タイタニックの沈没を、ジャック(レオナルド・ディカプリオ)とローズ(ケイト・ウィンスレット)の階級を超えた愛を中心に描いたものです。

上映時間が3時間を超える長編となっており、最初の1時間40分程がジャックとローズの恋愛パート、次の1時間がタイタニックの沈没パート、最後の30分がローズの救出と後日談となっています。

実はわたし、この映画は今日初めて見たのです。嫌いな監督じゃないし、当時大ヒットしていたのになぜ見ていないのかというと、この映画を恋愛映画だと思っていたからなのです。

前半の「恋愛パート」は、2人の行動があまりに短絡的すぎてちょっとついていけませんでした。映像的にはよくできているので決して退屈するほどではないのですが、好き放題暴れ回る2人の子どもをみているようで、共感したり感動したりするようなことはありませんでした。

そして後半の「沈没パート」です。当然ジャックとローズの脱出劇があるのですが、前半で全然2人に感情移入できてませんから、あまりスリルは感じませんでした。また本来「パニック映画」であれば前半部分で船内のさまざまな人間模様を描いているはずなのですが、本作では前半を「恋愛映画」としてジャックとローズの描写に費やしてしまったので、船内の人々が危機に見舞われても、それぞれがどんな人なのかよくわかっていませんので、今一つ危機感が伝わってきません。

丹念に描いたジャックとローズには共感できず、それ以外の人々は描写不足だったため「恋愛映画」としても「パニック映画」としても楽しめなかった本作。でも「タイタニックの死」の描写は凄かったと思います。巨大な船体がゆっくりゆっくりと、大勢の人々を道連れにしながら沈んでいく様には、作り物とわかっていても恐怖を覚えました。巨大な災害の前ではちっぽけな人間はなすすべもなく死んでいくしかないのです。

膨大な予算と最新のテクノロジーを使って1500人の死を描くことは、題材が実話なだけに不謹慎な気もするのですが、その「巨大な死」のスケール感はもの凄かったです。

あのような「死」には、出会わずにすませたいものです。

#016

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