スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス
スター・ウォーズ/ジェダイの復讐が1983年。このファントム・メナスが1999年。実に16年ぶりの続編となりました。
一時はその実現をあきらめ、製作開始を知ってからはその完成を待ちわびていたにも関わらず、わたしは劇場に見に行くことができませんでした。
がっかりすることがこわかったのです。
16年は長すぎました。あまりに期待が膨らみすぎると、それが裏切られるのがこわくなるのですよね。「インディー・ジョーンズ」シリーズ終了から10年近くこれといった活躍のなかったジョージ・ルーカスへの不信、そして見慣れぬロボットがいっぱいでてくる予告編もあまりいい印象はありませんでした。
そして2年ほど後のことでしょうか。レンタルビデオ屋さんで、ふと目にした本作を借りて見たのは。
「ルーカス様、申し訳ありませんでした」
エンドロールを見ながら、わたしはジョージ・ルーカスにあやまりました。おなじみのオープニングロゴに続いて流れる「エピソード1」の文字。久しぶりに見るタトゥイーンなどはまるでふるさとに帰ってきたようでした。そしてそのストーリー。少年がジェダイと出会い、肉親との別れを経て宇宙に旅立つ。最後は戦闘機で単身敵の本拠地に乗り込み、原子炉を破壊。まったく第1作(エピソード4)と同じなのですが、それがまた「あの世界に帰ってきた」感をかき立てるのです。
「ついに帰ってきた!」感想をひとことで言えばそうなるでしょうか。
「本来はエピソード1から映画化すべきところだが、当時の技術と予算では映像化できなかったので、エピソード4から映画化した」とルーカス本人も述べているように、エピソード1ではCGを大々的に使用して、壮大なスケールのスター・ウォーズの世界を作り上げています。「CGに頼りすぎている」という批判の声も多いようですが、ここまで徹底して「世界」を作り上げられると、私としては文句は言えません。まさにCGの力技、「文句があるならここまで作り込んで見ろ」という監督の思いが聞こえてきそうです。
「次からは必ず、公開開始後すぐに劇場に行きます」わたしはそう誓いました。
世の中がっかりする続編は多いけれど、がっかりすることをおそれていては再会を果たすことはできないのですね。
#012
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