ターミナル
スティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスの「黄金コンビ」による一本。
いかにも「感動のヒューマンドラマ!」みたいな宣伝とは裏腹に、実際は肩の凝らないコメディーに徹した内容でした。
「感動」的な部分はほんの味付け程度で、トム・ハンクス扮する英語の話せない東欧人が巻き起こす騒動を笑いながら眺める、といった映画でした。なので、「どかーん」と感動を求める方には、ちょっと物足りない内容だったかもしれませんね。
ただ、「しんみり」程度には感動できる要素もあり、わたくし的には「笑い」と「涙」のバランスは悪くないのでは、と思いました。
なんにせよ、場面移動がほとんどない(95%空港です)のに2時間退屈せずに見せるスピルバーグは、「あいかわらずいい腕してますな」といったところでしょうか。
問題があるとすれば、冒頭にも書きました「宣伝」ですね。
配給会社の「どう売りたいか?」という部分が強調されすぎて、映画の実際の内容と微妙に食い違うような宣伝は、映画の評判を落とすことにも繋がります。
わたしのように「とりあえずスピルバーグだから見ておくか」というような人には関係ないのでしょうが、「さあ、感動して泣いてやるぞ」という人には、「ターミナル」は間違いなく「駄作」になってしまうでしょう。
映画の宣伝は「どう売りたいか」ではなくて「どういう映画か」を伝えるようなものにしていただきたいです。
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コメント
はじめまして。
「つっきーの徒然草」からやって参りました、つっきーと申します。
トラックバック、ありがとうございます。
私も「宣伝」にだまされたクチです。(笑)
さぁ、感動して泣いてやるぞ!!と意気込んで観たら、肩透かしを食らいました。
それでどう感想を書こうか悩み、まとまりのない感想になってしまいました。
最近は「泣ける」映画がヒットするため、配給会社も「泣ける」を売りに宣伝するようですが、ちゃんと映画の本質を宣伝に盛り込んでもらいたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: つっきー | 2005/05/04 16:23
はじめまして。
トラックバック&コメントありがとうございます。
> 私も「宣伝」にだまされたクチです。(笑)
わたくしが思うに、最近の宣伝による最大の犠牲者といえば、先日「ヴィレッジ」が発売になった、シャマラン監督ではないでしょうか。
もうすこし宣伝方法を考えてあげれば、「アンブレイカブル」も「ヴィレッジ」も、あんなに酷評されなかったでしょうに。
「ヴィレッジ」については、機会があれば記事にしたいと思います。
また、よろしくお願いします。
投稿: starless | 2005/05/04 20:40