フロム・ヘル
ジョニー・デップ主演のサスペンス。
「切り裂きジャック」事件を題材にして、デップ扮する警部がさまざまな妨害を受けながら真相に迫る、といった内容。
この「切り裂きジャック」事件は、19世紀末のロンドンで実際におこった未解決事件で、その真犯人については諸説入り乱れています(推理作家などが小説にしたりしてますね)。
この映画で描かれる犯人像も、そういう意味では決して真新しいものではなく、ちょっと「切り裂きジャック」関係の本を読んだことのある人なら、すぐ犯人がわかってしまうでしょう。
犯人に新味がないとなると、映画の見どころはデップ警部の活躍になります。デップ警部はアヘンの常習者で、幻覚を利用して事件を解決する超能力刑事(?)という設定なのですが、このあたりの設定があまり上手く描かれていないようで、そのうちそんな特殊能力の持ち主だなんてことを忘れてしまいます。
またこの映画はあまり史実をいじらずに話を進めているため、連続殺人も阻止できませんし(最後の犠牲者だけすりかえられますが)、犯人を逮捕することも出来ません。
結局デップ警部あんまり活躍できないんですよね。
「切り裂きジャック」について予備知識の全くない人はともかく、そうでない人にとっては、ストーリーは新鮮味がないし、デップ警部の活躍も楽しめないという、どうにも楽しみどころの難しい映画であるような気がします。
スクリーンに再現された「切り裂きジャック」の世界を眺めて楽しむしかないのかなぁ。
もうすこし史実から逸脱した、とんでもないストーリーで、デップを活躍させて欲しかったです。
#005
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