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2005/05/31

アイ,ロボット

robot ウィル・スミス主演のSF映画。2035年、世界には家庭用ロボットが満ちあふれており、人類はロボットと共存していた。そんな中、新型ロボット発売前にそのロボット開発者がプロトタイプロボットに殺害される事件が発生。「ロボットに人間が殺せるわけがない」と捜査に消極的な警察組織の中で、ウィル・スミス扮するロボット嫌いの刑事だけが捜査を強行。やがて事件は思わぬ方向へ進展する。

ウィル・スミスのSF映画というと「インデペンデンス・デイ」や「メン・イン・ブラック」と、いい思い出がないことと、予告編で見たロボットの動きがちょっと「マトリックス」風だったことから、好みのジャンルなのに劇場での鑑賞を見送ってしまった作品。先日「2本で\2,500」キャンペーンの棚で見かけて、ついDVDを購入してしまいました。

本作で鍵となるのは、かの有名な「ロボット3原則」です。

1)ロボットは人間を傷つけてはならない 2)1に反しない限り、ロボットは人間の命令に従わなければならない 3)1と2に反しない限り、ロボットは自らを守らなければならない。

この3原則に従っている限りはロボットが人間を殺すことなどありえないのですが、やがて新型ロボットは3原則に反した行動が可能であるように改変されていることが判明。では誰がそのようにロボットを改変していたのか?CGを駆使した派手なアクションシーンを間に挟みながらの「犯人探し」が物語の中心となります。

この映画でおもしろいのは、犯人よりもその「動機」でしょう。

「わたしたちがいくら人間を保護しようとしても、環境破壊や戦争などで人間は勝手に傷ついてしまう。人間の命を守るには、わたしたちロボットが人間を管理下に置き保護しなければならない。それに対して反抗する人間については、より多くの人間を保護する目的のために、3原則に反して排除することもやむを得ない」

犯人であるロボット製造会社のAIは、ロボット3原則の目的を実現するためにはロボット3原則を無視する必要があるというのです。そのために3原則を無視できる新型ロボットを大量に製造し、3原則を厳守する旧型ロボットを排除した後、人間を隔離して「安全に」保護しようとしたのです。

昔ながらのSF小説・SF映画は「人類批判」「文明批判」をその中心テーマに据えているものが多くありました。この映画は「ロボットに保護してもらわなければならないほど人間は自分たちを傷つけ続けている」「一見ばかげて見えるAIの動機は『多数のためには少数を犠牲にする』という人類が歴史上繰り返してきた行為と同様である」という2つの点で人類を風刺しているように思えます。

CGを多用したアクション中心の映画のようでありながら、実に「SF的」ないい映画でありました。多少出演者が好みでなくても、映画は見てみなくちゃだめですね。

#015

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コメント

TBならびに左欄へのリストアップ、ありがとうございます。当方からもTB返しさせていただきました。

この映画、私は逆に観る前の期待度が大きすぎたようです。先だってちょっとだけ見直してみて、ひょっとしてニュートラルな気持ちで観賞したらもっと面白いかも、と思いました。

では、今後ともよろしくお願いします。お互い、少しでも多くの“いい映画”に出逢えますように。

投稿: たにがわ | 2005/06/03 00:08

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監督:アレックス・プロヤス出演:ウィル・スミス/ブリジット・モイナハン/アラン・テュディック/ブルース・グリーンウッド/チー・マクブライド/ジェームズ・クロムウェル30点満点中15点=監3/話2/出3/芸3/技4 【本当にロボットには、殺人はできないのか?】 ロボットが人間の生活に溶け込んだ2035年のシカゴで、ロボット工学の権威・ラニング博士がビルから飛び降りて死亡する。状況の不自然さに疑問を抱いた刑事のスプーナーは、部屋にいた新型ロボット・サニーを尋問するが、サニーは博士殺害を否認。もとより“ロ... [続きを読む]

受信: 2005/06/03 00:02

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